MSとは?
医療機関に医薬品を安定供給
医薬品卸の営業社員のことをMS(Marketing Specialist:医薬品卸販売担当者)といいます。
MSの活動は医薬品を安全かつ安定的に供給する医薬品卸の基本的役割に基づいて行なわれており、病院や診療所、調剤薬局といった医療機関を対象に、医薬品メーカーが製造した医薬品の価格交渉を含めた販売活動をするのがMSの仕事です。
MSだからできる医薬品情報の提供
最新医療や新薬情報の提供は医薬品メーカーのMRと連携して行ないますが、MSは長期収載品やジェネリック医薬品、医療関連商品等の幅広い情報提供、販売も行なっています。
また、卸売業という業態の性格上、数多くの医薬品メーカーの商品を取り扱うため、MSは豊富な医薬品情報を保有することになります。その幅広い情報を持っているという特性を活かし、多くの選択肢の中から患者さんにとって適切だと思われる医薬品を医療従事者の側で提案する立場にあるともいえます。
さらなる情報力に期待
医薬品情報の提供のほか、MSは医療関連制度・法律などの情報や医療機関の経営に関する情報提供、経営相談などを行なっており、医療機関が抱える問題を一緒に解決していくコンサルタントとしての役割も担っています。
MSはこのように医療機関と広く深くかかわっていることで、MRが入手するには困難な客観的な情報や、患者さんの薬剤使用実態を分析した情報、医療従事者や患者さんのニーズなどの情報を収集できる立場でもあります。こういった医療機関で得た情報を、医薬品メーカーへフィードバックすることも大切な仕事の一つです。
MSは、医薬品を使用する医療現場と医薬品を創りだす医薬品メーカーとの間でいわば“情報の架け橋”としての役割があり、今後も双方から大きな期待を受けて活動していくと思われます。
MSの1日
「お得意先において信頼されるためにはどうすれば良いか?」を念頭において、基本を大事に信頼いただけるように努力しています。
8:30 出社/社内ミーティング
始業時間より早めに出社し、メールや業界紙のチェック後、その日のスケジュールを確認します。
8時30分から社内ミーティング(連絡事項の確認等)やメーカー勉強会(新製品の説明会等)があり、その会議の合間に、MRさんたちとお得意先や商品についての情報交換を行っています。
9:30 お得意先や、MRさんからの連絡
お得意先からの問合せや急配依頼の電話のほか、メーカー各社のMRさんと情報交換の電話など、営業に出発する前の非常に慌しい時間帯です。
10:00 お得意先訪問前の検品や最終準備
間違った薬を持っていかないよう厳しい検品チェックの後、緊急配達の商品を車に積み込み、いよいよお得意先へ向かって出発します。
お得意先での面談
お得意先のドクターや薬剤師の方々と面談。ドクターや薬剤師が診察中などで面談が難しい場合でも、病院スタッフの方々とコミュニケーションを図るのも私たちの営業活動に欠かせない重要な要素です。時にはMRさんとの同行営業で、より効果的な情報提供、営業活動を行うこともあります。常に広く高いアンテナをはり自分の存在を大きくする営業活動を心がけていますが、診療時間帯は患者さんにも十分配慮した行動が重要です。
17:30 帰社/社内での事務処理
その日の注文の整理や、お得意先に頼まれた調べ物などデスクワークが中心です。営業日報を作成し上司への報告、翌日の準備を完了させ、スピーディーに事務作業をこなし退社します。